
目次
序章
これから始めるコラムについて、最初何を書こうか思案していたのですが、やはり当店が長い間取り扱っているシューメーカー「EDWARD GREEN」について、記述していこうと思います。今後、数回に渡って「EDWARD GREEN」について深堀をしていこうと思います。
EDWARD GREEN(エドワード・グリーン)は、英国 靴の聖地と呼ばれるイギリス・ノーザンプトンで1890年に創業された、世界最高峰の本格紳士靴ブランドです。
その歴史は「最高品質の追求」と幾度かの「破産危機からの奇跡的な復活」の物語でもあります。
EDWARD GREEN の歴史
ブランドの誕生と「最高品質」へのこだわり
1890年
エドワード・グリーン氏がイギリス ノーザンプトンに職人たちを集め、自身の名を冠したワークショップ(工房)を設立。「出来得る限り最高の靴を作る」という哲学のもと、瞬く間に英国屈指のシューメーカーへと成長を果たす。
ミリタリー需要と世界的な名声
1930s~1940s
第二次世界大戦中、英国軍のオフィサー(将校)向けブーツを製造したことで、その頑丈さと美しさが広く世界に知れ渡るようになります。作家のアーネスト・ヘミングウェイやウィンザー公など、世界中のウェルドレッサーたちに愛用されました。
経営難とジョン・フルスティック氏による買収
1970s~1980s
戦後の世界的な好景気から安価な大量生産の台頭により急激に経営が悪化。破産寸前となった1982年、高級紳士靴デザイナーであり、熱狂的なエドワード グリーンのファンでもあったジョン・フルスティック氏がわずか「1ポンド」でブランドと多額の負債を買い取ります。
伝説の「ラスト202」の誕生と黄金期
1980s後半
ジョン・フルスティック氏は「クラシックな英国靴への回帰」を掲げ、ブランドを再建。この時期にブランドの象徴であり、世界中で傑作と称される「ラスト202」が誕生し、完全なる復活を遂げました。
エルメスによる買収と工場・木型の喪失危機
1990s前半
更なる拡大を狙う中でフランスのラグジュアリーブランド「エルメス」の傘下に入ります。しかし、エルメス側がブランド名や名作木型の権利を巡って方針を転換。最終的にエドワードグリーンは独立を選びますが、当時使用していた歴史ある工場と、一部の旧木型を失うこととなりました。この時にエルメス側が引き継いだ旧工場が現在のジョンロブ・パリの工場となります。
新工場の設立と現代への継承
1995年-現在
工場を失った同社ですが、新たな工場を開設し、失った木型をさらに進化させた新生「ラスト202」(現在の#202はコチラです)を開発。ジョン・フルスティック氏の没後は、パートナーであったヒラリー・フリーマン女史がその意志を継ぎ、現在も「妥協なき最高峰の靴作り」を続けています。
次回は、エドワードグリーン 中興の祖 ジョンフルスティック氏の歴史について記述します。
